皆様こんにちは。リーダーシップブログ担当の庸介(ようすけ)です。
「今だけ、金だけ、自分だけ」という考え方は、残念ながらビジネスの世界にも散見されます。一方、これからのリーダー像に求められるのは、まさにその逆。未来や社会、そしてチームの人間に目を向ける姿勢です。
当然ながら、事業を回すためには、当面のキャッシュフロー(現金収支)を確保することが不可欠です。売上を伸ばし、利益を出すことは企業の基本。しかし、それだけに振り回されると、将来の成長を生み出す持続可能性のある「未来価値への投資」が疎かになります。
たとえば、月々のコストや売上ばかり見ていては、いずれ果実(成果)が実らなくなる可能性があります。根っこ(土台)を育てるように、将来の事業を支える基盤への投資が必要なのです。
しかし、現業キャッシュフローとのバランスは、非常に難しいと言われます。現在の資金繰りが行き詰まっては元も子もありません。では、このバランスは、どのように取ればよいのでしょうか? カギとなるのは「人への投資」だと思います。
投資とは、必ずしも大規模な設備投資とは限りません。資金繰りを圧迫しない小規模な投資として、未来価値へつながる大きな可能性を持つのは「人材への投資」だと思います。大切なのは、チームメンバーとの価値観の共有、そしてその価値を実現できる人材育成・人材登用への投資です。
たとえば、 社員のスキルアップを支援する研修、新商品・サービス開発プロジェクトチームの結成、自社の価値を伝えるウェブサイト改善業務の創出など。それらの業務に携わる人材へ投じるコストは、未来への投資となります。
そして、ビジネスリーダーには、計画を絵に描いた餅にしないための明確なロードマップの策定に加え、メンバーごとの役割分担や事業評価の導入、さらには投資効果を定期的に数値化・可視化する力も求められます。
未来価値への投資。そのカギを握るのは、「人」への投資と、「社会」との関わりです。目先の売上を追うだけでなく、価値を共有できるメンバーとともに、長期的な視点で事業を育てていく。これこそが、これからの時代に求められるリーダーの姿ではないでしょうか。