皆様こんにちは。リーダーシップブログ担当の庸介(ようすけ)です。
本日は、戦国のリーダー・織田信長を例に取って、アントレプレナーシップとリーダーシップの掛け算による、人と場の活性化のヒントについて考察いたします。
アントレプレナーシップとは、新しい価値やアイデアを基に、ビジネスを立ち上げる力や姿勢のことです。特に、アントレプレナーシップを持つリーダーは、不安定な環境においても、自身のビジョンを持ち、新しい市場に可能性を見出し行動します。
アントレプレナーシップを持つリーダーは、周囲を巻き込みながら、革新的な仕組みによって新たな価値の創造に人々を自発的に参画させてゆくのです。それは、社会の活性化の重要な原動力でもあり、今の時代に求められる力です。
信長は戦国の世で現状維持では生き残れないという強い危機感を抱くとともに、何事も慣習にとらわれず現実的に捉えることに長けていました。
例えば、弓や騎馬中心だった従来の戦法にとらわれず、鉄砲の威力と量産の可能性に着目。集団運用することで戦の形を根本から変えました。また、直轄地とした堺において、鉄砲の生産・流通を掌握したことは、堺の庶民に特需と生活の繁栄をもたらしました。
楽市楽座も、旧来の寺社・貴族と結ばれた同業組合のような特権を排除し、自由な経済活動を促進することが社会経済の発展と、軍事力の増強にプラスとなるとの合理的な判断に基づいた政策でした。
信長は、経済発展と軍事力増強という明確な目的のために、多くの人々が自由な経済活動を通じて自らの利益を求めながら領内の発展に参画する仕組みを作り上げたのです。
こうして人々を巻き込んでゆく革新的リーダーシップは現代にも通じるものだと思います。歴史からの学びを身近な課題に活かす優れた教材です。
われわれが歴史に学ぶ時、その人物に何を学ぶかが大切です。信長から得られる最大の学びは、アントレプレナーシップを持ったリーダーシップの効用だと思います。
われわれは、自分が思う以上に、従来の経験や世の中の慣習にとらわれ過ぎているものです。しかし、小さなアイデアでも「これは良い」と確信したら、まずは実行してみることが大切です。
新しいビジョンと方法は、最初から完璧を目指すのではなく、プロトタイプを作ってみる、あるいは実験的に導入するなど、心理的なハードルを下げる工夫により、周りを巻き込む小さな一歩になり得ます。
アントレプレナーシップ×リーダーシップ。
それは、特別な才能を持った一部の人間だけのものではなく、その気になれば誰にでもできることなのではないでしょうか。