皆様こんにちは。リーダーシップブログ担当の新井 庸介です。
近年、世界でJ-POPの人気が高まっています。
その背景にあるのが、日本の楽曲が持つ「ハイコンテクスト(文脈依存型)」な表現です。
直接的な言葉を避け、情景描写を通してその奥にある情感を伝える。
この日本特有の曖昧さが、海外でも好意的に受け入れられているのです。
SNSやアニメなどの普及により、価値観や世界観を共有できるファン層においては、この「言わなくても文脈で察する」文化が国境を超えて世界中で通用する時代となりました。
ここにはビジネスにも通じる大きなヒント、そして同時に落とし穴も存在します。
ハイコンテクストなコミュニケーションは、同じ知識や世界観を持つ「同質なコミュニティ」の中でビジネスを前進させる強力な推進力として機能します。
J-POPは世界観を共有したファン(=同質なコミュニティ)だからこそハイコンテクストが通用します。
しかし、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが集まるビジネス組織においては、同じようにはいきません。
ビジネス組織の中にあって一見「上手く回っている」チームもありますが、実は特有の落とし穴を抱えている危険性(リスク)も潜んでいるのです。
メンバー間の同質性が高まるあまり、仲間内にしか通じない暗黙の了解に依存し続け、いつの間にか(新たなメンバーが加わった際などに)致命的なすれ違いを生むリスクをはらんでいることを忘れてはいけません。
だからこそ、リーダーはあえて言語化する必要があります。
これまで同質性の高い仲間内で処理されてきた「なぜこれを行うのか」という目的や価値観を丁寧に言語化する。
こうして、多様なメンバーの中にも深い納得感が生み出されます。
例えば、チーム内で当たり前になっている独自のルールや大切にしている価値観を会議の際に書き出してみる。
そんな試みも有効です。
こうしたリーダーシップのあり方は、日本特有のビジネス文化が本来持つポテンシャルを、国境を越えて機能するグローバルな強みへとさらに磨き上げる可能性も秘めています。
かつては曖昧で内向きと揶揄された日本のビジネス風土を、意図的な言語化によって誰もが共有できる強みに変えていく。
J-POPが直接的な言葉を超えて世界中の人々の心を揺さぶるように、リーダーが紡ぐ丁寧な言葉の架け橋が多様なメンバーを一つにし、真のハーモニーを奏でる。
これこそが、グローバル時代に日本人が目指すべきリーダーシップの本質です。
